『アナライズ・ミー』

77点

マフィアの大ボスと精神分析医というなんとも魅力的な組み合わせ。

その大ボス役をハマりすぎのデ・ニーロが演じてるんだから面白くないわけない!

デ・ニーロの泣き顔が可愛かった。赤ちゃんみたいな分かりやすい泣き顔。ボスなのにあんな泣き顔をするというギャップが可笑しい。デ・ニーロ好きな僕の妻が大好きというのも納得の一本。


マフィアのボスが襲撃される。彼は間一髪で難を逃れるが、その直後、原因不明の心臓発作におそわれる。
一方、精神分析医はマフィアの車と接触事故を起こしたことで彼らと関わりを持ってしまう。

そしてある日、彼の仕事場にマフィアが現れる‥‥。

犯罪サスペンスのように見えるが完全にコメディ。


マフィアのボスの発作はストレスによる心因性のもので、密かに治療に訪れたというストーリー。


しかしマフィアファミリーを束ねる者が、たかがストレスごときで診療を受けるなどプライドが許さない。

だから虚勢を張る、問診に対して「詮索するな!」と恫喝する。


投薬療法にも「ドラッグはやらねぇ!」と突っぱねる。

ところが、そんなカウンセリングでも、なぜか効き目があったようで「先生は名医だ!」と態度を一変する。


分析医の都合も聞かずに主治医に任命し、あげくの果てにバカンス先にまで出没する。

マフィアのボスが分析医に悩みを打ち明けると言うシチュエーションからして可笑しいが、日常生活にどんどんマフィアが入り込んでくる分析医の悲哀も笑いを誘う。

ボスには過去に負った心の傷があった。その“トラウマ”が、発作の原因になっているのだが、ついに彼はその重い口を開き、分析医に真実を打ち明ける。


彼が分析医を信頼し、その心を開く感動的なシーン!

しかし、このシーンも『笑い』でオトしてみせるコメディさが良い。


マフィアの息子はマフィアになり、精神分析医の息子は精神分析医になる。


そんな違う世界に住む二人の男がめぐり合い、お互い反発しつつも“患者と医者”という枠から離れて友情を深めていく。

立場や性格は違うけど、この二人は似た者同士。

良くも悪くも父親の存在って偉大で、それぞれがその父親をどうやって乗り越えて行くかがこの映画のテーマじゃないかと思った。